日比野日誌

すしとあの人

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塩月弥栄子といえば冠婚葬祭の評論家。今流にいえば「マナー講師」の走りで、とにかく何にでも登場する和服のお似合いな、気品あるおば様、でした。家はどんな出かというと、裏千家の14世家元の娘で、15世家元・千宗室(現・玄室)のお姉様。だから、この人も生まれついての茶道家で、立居振る舞いが上品でしとやかなのは当然といえば当然です。

ちなみに甥のお嫁さんが三笠宮崇仁親王の次女・容子さん。家系のよさはもちろんですが、これでいてボーリングの腕もたいしたものでした。

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さて、たくさん書かれたマナーの本の中には、すしについての記事もあります。以下は、握りずしの食べ方です。

「一口で食べられるほどに小さめに握ってあるものなら、そのまま箸でつまんで醤油をつけてから口に運びます」。醤油が垂れるのが嫌なら、小皿か懐紙で受けると上品、とあります。また、ひと口で食べられないほど大ぶりのものは、「小皿に取りわけてタネをはずし、ご飯を箸先で二つに割って半分を先にいただき、それからタネを残りのご飯の上にのせてくるむようにして醤油をつけていただきます」と書いています。

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これに真っ向から反対しているのが漫画家であり評論家でもある宮尾しげをで、握りずしをご飯とウオに分けてしまうのは「シャリとタネとが合って、はじめてかもし出すにぎりの味をぶちこわす」「すし屋泣かせ」の食べ方だ、と、実に威勢がよろしい。

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すしの作法には得体の知れないものが渦巻いており、食べ方はひとつに決められないとするのが自然でしょう。食べ方だって、人様にどうこういわれるのはおかしいことではないでしょうか。

私は、この違いは、すしの出どころの差をあらわしていると思います。

宮尾しげをのような雄々しい食べ方は、すしが登場して間もない頃の、江戸街中の屋台でなされたものです。それに対して塩月弥栄子は、懐石料理の食作法から出たもの。論拠がまったく異なるのであり、ただ一方だけを「正当」とはいえないのです。

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といっても、面倒くさがり屋の私は、塩月氏の作法本を眺めるにつけ「鬱陶しいなぁ」と思うことがあります。でもそのマナーの裏側には、「料理をしてくれた人の心づかい心くばりに対して、感謝をしていただくこと」とも述べています。

なるほど。何にでも感謝する心は、忘れてはなりません。

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