すしの雑学
「すし屋のカウンターにて」編 *その19*
2007.09.25
さて、前号から続きの「時価」について、です。いくらだかわからない「時価」がメニューにドンと出ているのは、あまりあることではありません。いえ、料亭とかは別ですよ。普通の人が、普通の格好でいけるところです。一般の飲食店では、すし屋さん、だけですよね。
「あったりめぇだ! だいたい天然モノってのは値段が落ち着かず…」って声が聞こえてきそうですね。あ、はいはい、わかりました。魚獲は天候に左右されるのでしたね。でも、それって、別にすし屋だけが言うことではないですよね。
確かに、天候が悪ければ魚は獲れない。ゆえに、値段は高くなる。しかし、これはうなぎ屋だっててんぷら屋だって、そば屋だって、みな同じ。すし屋だけで はないのです。ということは、すし屋だけが「時価」という「わけのわからない値段」を出してるなんておかしいと思いませんか? 定価を決めておき、それ以 上の値段になるんだったら仕入れない、握らない…、とか。もう少し、値段のつけ方を勉強して下さいな!
え? そうじゃないって? それじゃ都合が悪いことがある?
う~~~~、また紙幅がない。この続きは、また来月に…。
*その19*
2007.09.25
江戸時代、そうですね、1750年頃から、出版ブームとでも言うんでしょうか、多くの料理本が出されました。中でも享和2年(1802)刊の『名飯部
類』の「鮓の部」は別名『諸国名物鮓飯秘伝抄』とも呼ばれるほどで、名著中の名著です(が、あまり世に出回った形跡がないのですが)。その中のおすしを紹介しましょう。
まず、ウナギずし。軽く蒲焼きにしてからご飯と交互に起き、酢は好みに応じて打ったり打たなかったり…、と、まぁ一応ありきたりの解説があるのですが、 元禄2年(1689)の『合類日用料理抄』の「ウナギずし」は生のままのウナギを漬けて発酵させており、もちろん酢を使用しません。正徳4年(1714) の『当流節用料理大全』でも同じです。
野菜もののおすしですが、元禄10年(1697)の『和漢精進料理抄』の「マツタケのすし」はゆでマツタケを塩ご飯に漬けたもので、これまた発酵ずしに しています。そして、1日おいてから食べる、としています。が、『名飯部類』の「タケノコのすし」になりますと、醤油煮にしたものとすしご飯を用い、おく のはたった一時(約2時間)ほど。
わずか100年ほどで、すしもこんなに様変わりしまったんですね。
*握りずし・巻きずし*
2007.09.25
神奈川県は日本では数少ない、家庭ですしを握る県です。遠足に、運動会に、と、ことあるごとにお母さんの「手作り握りずし」を持って行ったという人も多いのではないでしょうか。海の間近な神奈川県では、さしずめアジの握りずしなんかが有名でしょう。
ところが、海から距離のある地方でも、やはりすしを握っていたのです。もちろん、鮮魚なんかはありませんから、タネは卵(写真下)やシミコン(写真左) など。シミコンってコンニャクを凍らせて乾燥させたもので、「凍みコンニャク」のこと。今は貴重品になりましたが、昔はどこの家庭にもあったと言います。
あとは巻きずしや稲荷ずし(写真








