すしの雑学
「すし屋のカウンターにて」編 *その14*
2007.04.24
シャリの話
「シャリ」とはサンスクリット語で「遺骨」のことを言います。特に、聖者の遺骨を指す場合が多く、「仏陀の遺骨」という意味になります。仏舎利(ぶっしゃり)とも言いまして、奈良時代以前から使われてることばです。
形が仏舎利に似ているところから「シャリ」と呼ばれるもの。それが白米、転じて、白飯で、この例えは室町の頃には使われています。人によっては、米の白 さが仏様ののど仏の骨に似ている、とか、お米が高価すぎてなかなか食べられなかった時代、米のことを貴重な仏様の骨に例えて「シャリ」と言った、などと言 う人もいます。
さらにすし屋さんの世界では、ご飯に合わせ酢をうった「すしご飯」の意味になりました。この比喩は、いつ頃から始まったのでしょう。すしに酢を使うのが 一般的になった江戸中期以降のことでしょうが、文献には出てきません。明治時代か、あるいはもっと新しいことばかもしれませんね。
*その14*
2007.04.24
前回の続きです。イズシの漬け方の話でした。
ひとつの漬け方は、魚と野菜とご飯と糀を、すべて混ぜ合わせてから発酵させるという方法。いったん漬けたら、できあがりまで待てばいいんです。例として は、北海道から青森・秋田そして新潟・福井などの、飯(い)ずし・サケずし・ハタハタずし・ニシンずしなどがありますね。
一方、もうひとつの漬け方は、飯と糀を混ぜて2~3日おき、あらかじめ発酵させておく方法。そうすると、甘酒のようなものができます(実際、これを「あ まざけ」と呼ぶ地方もあります)。ここに魚と野菜をいれて、さらに1~2週間おいておくと、ようやく魚も酸っぱくなって、できあがり。山形の粥ずしや石川 のカブラずしなどがその例。漬け上がるまでに、一度手を加えてやるのです。ですから、こちらの方が、やや手の込んだ方法だと言えますね。おそらく、前者の 改良版でしょう。
しかし、改良される前の「前者」もバカにしたものではありませんよ。今の世の中、食べる人が増えているんです。漬ける魚種も、ずいぶん増えているのです。
*大村ずし*
2007.04.24
新緑が目にも鮮やかな季節です。風も暖かくなりました。いよいよ本格的な春祭りの季節ですね。
祭りといえば、用意されるのが「すし」。最近はお店で売っている握りずしが幅を利かせてますが、少し前は、自分の家で作ったものです。巻きずしや稲荷ずし、ちらしずしなど、それぞれの家の味があって、ちょっとした自慢大会があったのではないですか?
押しずしというのもありました。これは主に西日本が盛んなのですが、すし箱の中にご飯と具を入れて、よく押しつけるのです。具は、何でもいいのです。
その中でも特に「立派」と言えるのがこのすし。小さな皿に乗せてあるからわからないでしょうが、これを作るのに使ったお米は2升! とにかく、大きな箱 に入れて押さえるのです。長崎県に伝わる大村ずし。なんでももとは、室町時代、領地を追われていた有馬純伊が戻ってきた際、住民がお祝いに作ったとか。だ から具も豪華で、シイタケ・ニンジン・レンコンなどに加えて、なんとタイ。
今では春秋の祭りのみならず、大事なお客様をもてなす時にも作られます。








