すしの雑学
「すし屋のカウンターにて」編 *その11*
2007.01.23
ガリの話
ガリといえば、酢漬けのショウガのこと。ショウガを薄切りにして甘酢に漬ける…、あ、昨今では細長く切る場合もありますね。今の握りずしには、なくては ならないものです。これ、いつ頃から使われたのか、定かなことはわかりませんが、江戸時代後期の浮世絵に、ショウガが入っているような小桶が描かれていま す。
さて、ガリは、「すしの味が変わる時」、たとえば、脂っこいものを食べてきて、その次にあっさりしたものを食べたい時などに、「ガリを食べると口の中が さっぱりしていい」などと言われます。でも、それ以前に、毒消し食品。食あたり予防の食べ物なのです。いえば家庭で作るすしでも、特にコノシロやアジなど 傷みやすい魚を使う時には、ご飯に生ショウガのみじん切りを「毒消し」と称して混ぜたりしています。
昔の人の知恵って、すごかったのですね。カウンターにガリを残してゆくなんて、もったいない…。
*その11*
2007.01.23
さて、ナマナレの登場によって格段に早く食べられるようになったすしですが、人々あは「もっと早く食べたい」と思うようになりました。とはいえ、「すし」ですから、ご飯や魚が「酸っぱく」ならなければなりません。「なんとか、もっと早く発酵しないものか。」
ある知恵者が、すしを温めることを考えつきます。おそらく、暖かくしておくと、漬け物が早く酸っぱくなることに注目したのでしょう、たき火の上ですしを かざす、という方法が、江戸初期の本に出ています。しかし、こんなことをしても、炒飯はできこそすれ、早く発酵するはずがありません。やがて、忘れられて しまいます。
そこで次の段階として、すしにさまざまな「混ぜ物」をして発酵を進めてやる、いわば「発酵促進剤」のようなものに頼る、という方法が出てきます。ある人は糀。ある人は酒かす。ある人は酒。ある人は酢…。
これらはいずれも成功したようで、それぞれの発展を遂げてゆきます。次回は、糀を混ぜた場合からご紹介しましょう。
*太巻きずし*
2007.01.23
巻きずしを食べるのが、毎年の節分の習。そういう人は、きっと関西出身の人でしょう。関西、特に京都や大阪の色街では、芸者衆が「よいことがあり ますように」と願をかけて、その年の恵方の方角を向き、無言で笑い、黙って立って、お新香を巻いた細巻きずしを食べたといいます。これが「恵方巻き」と言 われる習慣で、みんなコタツから出て、元気に立って食べるのですよ。
持った巻きずしは、丸ごと1本、切らないで持ちます。その方が、好みをまっすぐ成就できるのだそうで、文字通り、巻きずしを、黙々とかぶりつきます。
その恵方巻きの習慣、関西から全国区の習慣へと移り変わりました。ただ、最近はやっているのは、新香巻きという細巻きの習慣ではなく、立派な太巻きずしだとか。まぁ、その方が、米の消費に役立ちますがねぇ。
太巻きと言えば、千葉県の飾り巻き。いえ、地元では「太巻きずし」と呼ぶのですが、その技巧はプロ級ですが、このすし、何の変哲もない、地元の主婦が作るのです。おそらく、日本で一番美しい「太巻きずし」でありましょう。
毎年、新しいデザインが、地元の主婦からアイディアが出されるとか。その数、約10~20種類。単純計算して、10年で、100~200種類。すごい…。








