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日比野日誌

すしの雑学

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すし屋の‘暖簾(のれん)’の不思議

商売、特に,何代もわたって続いた商いの場合、「のれんを保つ」ってのは、実に大事な仕事です。のれんは店の顔。顔が汚れているのは、その店にとって、恥ずかしいことなのです。
ところが、すし屋の場合、のれんは「汚い方がいい」と言われます。
これはすし屋が「立ち食い」だった頃のこと。主人ひとりで店の世話をし、客は座る椅子もない。
おしぼりなんていうものもない。当然、水道もない。すしをつまみ終わった客は、よごれた手を暖簾でぬぐって帰ったわけです。そこで、のれんが汚れている店は、それだけ人が手をぬぐっているわけだから、すしの味もよいはずだと判断されたのです。
さて今は…。衛生状況は格段に向上しました。いつまでも「汚いのれん」にばかりに、こだわっていられないように思うのですが…。

*その3*

2006.05.28

憶えてますか?すしが東南アジア生まれだったってこと。
今日は、その後のすしのあゆみです。
すしは東南アジアから北上して、中国へ入ります。中国はさすがに文字の国だけあって、非常に古くからの典籍が残っています。例えば「鮨」という字。これは 紀元前5~3世紀の『爾雅』という本に出ていますし、「鮓」という字は1~2世紀の『説文解字』に出ています。非常に古い時期に中国に伝わったんですね。
ところで、「鮨」と「鮓」の文字の違いって、わかりますか。「鮨」は魚と塩で作り上げたもの。 要するに「シオカラ」です。それに対して「鮓」は「魚と塩と飯を使って発酵させたもの」とあります。つまり、今の東南アジアで作られているすしの原型と、 ほぼ同じものであることがわかります。だから、「すし」という漢字。正確に書くと、「鮓」が本当ということになりますね。
それがどうして「鮨」の字が混同されたかというと…。
いけない。また枚数の制限が来てしまいました。以下、次号。

*田子ずし*

2006.05.28

03「たごずし」と読みます。田子は地名で、静岡県賀茂郡西伊豆町田子。そう、地元・静岡のおすしです。この時期に独特というわけではありませんが、ミョウガの青い若葉が美しいこの時期に紹介させていただきました。
このおすしがめずらしいのは、すしがサンドウィッチ状になっているところ。ほら、ご飯・具・ご飯で一区切りでしょ

実は、江戸時代の料理本に出ている方法によれば、当時の箱ずしはこうやって作るのが普通だったようです。
曰く「飯を入れて平らにならし、具を置き、再び飯を入れる」(享和2年=1802年『名飯部類』)と。具は何であっても、上から見れば、まっ白だったわけですね。
具といっても生ぐさものは何もなく、ニンジン・シイタケ・カンピョウなど五目ずしの具。
ですから、懐かしい味がします。

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