すしの雑学
「すし屋のカウンターにて」編 *その27*
2008.05.26
すし屋の屋号編、オマケ版。『義経千本桜』のお話です。これの舞台になるのは奈良の吉野のすし屋で、その名も「釣瓶ずし」。なんとこの「釣瓶ずし」、奈良 県吉野町に実在しているのです。「自分は維盛から数えて何代目」と自慢するご主人ですが、それはウソでしょう。なにせ維盛のお話は平安時代のことで、なお さら、「お話の世界」なのですからね。それでも邸内には、芝居で出てくる敵役「いがみの権太」の墓までできているのです。あ、そうそう。すし屋の屋号に 「権太」とつくのが多いのも、ここからなんですよ。
実際の「釣瓶ずし」は、江戸時代、仙洞御所(上皇の住む場所)へアユずしを納めていたといいます。アユずしといっても酢を使うものでなく、発酵によっ て酸味を出すものでしたが、今は、昔ながらのアユずしの製造は辞めていまして、酢を使うアユの姿ずしになりました。釣瓶にも似た桶も、今は使わず、明治時 代のものが残っているだけです。








