日比野日誌

すしとあの人

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昭和の作家ですね。

大学卒業は「繰り上げ組」で、バリバリの海軍出身だったことは有名です。

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海軍は陸軍と違って紳士的。

だから食べ物も、さぞや美味しいものばかり、と思っている人、いませんか?

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私もその一人でしたが、海軍でも初級士官要員は兵食器にコテ盛りの食事。

それも遠洋航路に出た時の食事たるや、うじ虫やコクゾウムシが一緒に混ざったご飯で、

それでも半ば「取り合い」だったようです。

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副食は、まぁよくいえばブイヤベース。

ありていにいえば「野菜と魚の煮込み汁」がよく出たそうです。

もちろん、それでも栄養価の高い食べ物でしたが、下処理が悪く、ウロコなど引かない場合もありました。

それでも海軍はマナーにはうるさく、食事も満足ゆくものだった「ふりをする」。

それが海軍魂、というか、海軍内部では「海軍ダマシ」と言われたとか…。

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決して食には満足いく生活を送っていなかった彼は、

戦後、たくさんの食に関するエッセイを綴ります。

どれもこれも美食グルメを彷彿とさせるようなものではなく、ご飯粒でも無駄にしなかった様子が伺えます。

「鮨」もそんな作品のひとつです。

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ある作家(ご自身でしょう)が講演を終え、主催者主催の宴会に誘われるのですが、

彼はそこから3時間かかる東京に住んでいるため、これを断って帰ります。

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すると主催者はすし弁当を持ち帰らせます。

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「ありがとう」とは言いましたが、実は彼には遅い夕食の約束があり、この弁当を持ちかねます。

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ゴミ箱に捨てる、という選択肢は、彼にはありません。

そのあたりが戦中派といえるのですが、彼はさんざん迷った挙句、上野公園の浮浪者にやろうと思い立ちます。

そして、いくつかのシミュレーションを試してから、浮浪者に会いに出かけます。

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結果、彼は自分の立てたシミュレーションがなんの役にも立たなかったことを思い知らされるのですが、

それはさておき、

この作品の素晴らしさは、弁当を受け取った時の浮浪者の最敬礼と、弁当の中身が一切れ食べた後の巻きずしだったことです。

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浮浪者の立派な最敬礼を見て、

彼は戦中、厳しく躾けられたことを思い浮かべます。

そんな浮浪者だからこそ、ひとかけら食べてしまったすし弁当でも、うやうやしく受け取ったのでしょう。

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