日比野日誌
全国の郷土ずし紹介
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ママカリは、実は全国的に分布していますが、食用にするのは西日本です。
とくに瀬戸内では、ママカリ料理は郷土料理となっています。
実はママカリは地方名で、図鑑などには「サッパ」という名前で載っています。
さっぱりした口当たりだからでしょう。
ママカリという名も、しつこくなくて大変美味。
ご飯が進んで炊いただけでは足りなくなって、隣から借りてこなきゃいけない・・・。
「飯(まま)」を「借り」なきゃいけないからママカリ、から来ているんだそうです。
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ママカリの旬は2回ありまして、1度目が晩春から初夏、2度目が秋です。
産卵期は晩春ですから、その頃のママカリの味はスカスカですが、
それがなおさら涼味を誘うのでしょう。
秋祭りの頃に出て来るママカリとは、また違った味わいになっています。
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ママカリ料理の最高峰といえば岡山県にとどめを刺すでしょう。
ママカリずしも例外じゃありません。
海の幸にも里の幸にも山の幸にも恵まれた、備前平野を代表する最高のごちそうだといえるのですが、
海辺の田舎町では、ご飯代わりにオカラが。
実はこれ、こうした漁村では米が高くて買えないので・・・、という理由から、
ご飯とオカラを混ぜた、悲しい時代のなごりだそうです。
え?その方がダイエット中の人には安心だ、ですって?まぁ、そうかもしれませんね。
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