日比野日誌

すしとあの人

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「三島由紀夫」っていうと、東京市ヶ谷の陸上自衛隊駐屯地で割腹を図った人です。

テレビで中継していて、子ども心に「怖い人」とのイメージができてしまった人も多かったと思います。

だいたい三島ってのは小柄ながら、短髪にマッチョ。

「男らしい」という声の裏には「あいつはホモだ」ともうわさされ、今でもそっちの方面では名高いんですって。

いや、どこまで本当かわかりませんよ。

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そんな怖いおじさんのイメージがある三島に、こんなエピソードがあります。

書いたのは作家の山口瞳。深夜で客の少ない、あるすし屋さんでの彼の姿です。

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「カウンターで職人が三島に『何を握りましょう』と訊ねる。
『トロをくれ』。

言われて彼はトロを2貫、つけ台に置く。
三島はそれを無言で素早く食べた。

『次は何を?』。職人が問いかけると『トロ』と三島が答える。

さらに2貫のトロがつけ台に置かれ、三島が食べる…。こうしてトロだけを10貫以上三島が食べる」。

三島は、同じことを、文学研究者のドナルドキーンの前でもやっているのです。

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その当時でもトロは高級品として取引されていましたが、
客に1個1500円で売っても、ほとんど儲けは出ません。

といってトロが無ければすし屋の看板は上げられませんから、儲けは他のネタで出すようにしています。

通い慣れた客であればその辺の事情を察して職人に任せてしまいますから、職人は店にも利益が出るように按配できます。

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が、三島のような客は「一番困る」わけですね。知らない客なら「もうありません」と逃げられますが、相手は三島由紀夫。

言われるままに、トロを握り続けることになります。

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山口瞳は、三島は「知らない」のだ、と分析してます。それに加えて子供っぽさが混じっている、とも。

「三島さんの生涯で、一人ですし屋に入るなんて、ほんの数えるほどしかなかったのではないか。

だから、すし屋の初歩的なマナーを知らないのである」。

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すし屋でトロばかりを注文する姿と、市ヶ谷駐屯地で演説したあと割腹自殺した姿。

理想に向かって邁進するのは、純粋な子どもの心だったのかもわかりません。

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